【安倍政権考】豪雨で断水した宇和島に陸送されたのは、東京五輪の設備だった 迅速復旧に政府・自治体・企業がタッグ(2/4ページ) - 産経ニュース

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安倍政権考

豪雨で断水した宇和島に陸送されたのは、東京五輪の設備だった 迅速復旧に政府・自治体・企業がタッグ

 そこで連絡を取ったのが濾過材メーカーの日本原料(川崎市)だった。大型装置を製造できる企業が限られる中、同社は昨年の九州北部豪雨の際も被災した福岡県朝倉市の浄水場に装置を納入した。

 日本原料の回答は「手持ちがない。小型は何台かあるが、大きなものはすべて行く先が決まっている」。一方で「一番大きな装置は東京五輪向けにつくったもので納期は11月。だが、勝手に宇和島に持って行くわけにはいかない」と打ち明けた。

 東京五輪では、都立葛西臨海公園に隣接する都有地に新たに国内初のカヌー・スラローム会場が整備される。濾過装置は「仮に選手の口に水が入っても問題がない水準の水質にする」(日本原料)ためのものだった。

 装置はすでに完成しており、同社の茨城県高萩市の工場に置かれていた。ただ、カヌー・スラローム会場の濾過設備工事の発注者は東京都で、請負業者もおり、了承がいる。そう聞いた厚労省の担当者はすぐに請負業者に連絡。納期までに新しいものをつくることができ、都の了解も得られれば宇和島に回していいとの確約を得た。

 7月12日、厚労省から都建設局に要請し、翌13日朝に都から了承の返答を受けた。同日昼には愛媛県の中村時広知事(58)から東京都の小池百合子知事(66)に電話でお礼が伝えられたという。