サッカー協会側争う姿勢 ハリル氏解任理由めぐる名誉毀損訴訟

ハリルホジッチ元日本代表監督(蔵賢斗撮影)
ハリルホジッチ元日本代表監督(蔵賢斗撮影)

 日本サッカー協会、田嶋幸三会長(60)の記者会見での発言で名誉を傷つけられたとして、サッカー日本代表監督を解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏(66)が、協会と田嶋氏に慰謝料1円と謝罪広告掲載を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、東京地裁(市川多美子裁判長)で開かれた。協会側は請求却下を求め、争う姿勢を示した。

 協会側は、「スポーツ仲裁裁判所(CAS)などの管轄で、東京地裁は管轄権を持たない」とするコメントを発表。田嶋氏の発言については、「名誉毀(き)損(そん)に当たらない」とした。

 ハリルホジッチ氏も弁護士を通じ、「発言は、日本代表チームが証明したスポーツ精神と真逆のものだった」との談話を出した。

 協会はワールドカップ(W杯)ロシア大会開幕の約2カ月前にハリルホジッチ氏を解任し、田嶋氏がその後の会見で「選手とのコミュニケーションや信頼関係が薄れた」などと説明した。

 ハリルホジッチ氏は、「(発言で)コミュニケーション能力を持たず、独断・独裁的かのような印象を与えた。サッカー人生をかけて構築した信用と名声を一瞬で破壊された」と主張している。

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