話の肖像画

原子力規制委員会前委員長・田中俊一(3)現場に駆けつけたJCO臨界事故

〈昨年9月の退任会見では、「委員長としての則(のり)を超えるかもしれない」と前置きしつつ、「国会での議論は原発の賛成、反対ばかり。もう一つ深めた議論をやっていただきたい」と苦言を呈した〉

この山荘の近くにもソーラーパネルがあります。再生エネルギーの拡大はすべきですが、それだけで間に合うのかということは、いつも考えています。今は電力が足りているという議論もあるが、90%以上は火力発電で、燃料はガスか石油。中近東で何か起こったら、あっという間に大変なことになる。でも国会がそういうことをきちんと議論していない。規制委は原発を動かすとか動かさないとかという判断はしていないし、できません。日本は、産業立国でしか生きようがないでしょう。歴史的視野を持った、冷静な議論が与党にも野党にも必要だと思っています。(聞き手 鵜野光博)

(4)へ進む