自民党の岸田文雄政調会長は24日、東京都内で記者会見し、9月の総裁選への立候補を見送る意向を表明した。岸田派(宏池会、48人)が結束して安倍晋三首相(党総裁)の連続3選を支持する方針も示した。総裁選は首相と、出馬の準備を進める石破茂元幹事長の事実上の一騎打ちとなる見通し。岸田派の支持で首相は国会議員票の7割近くを固める構図となり、3選が濃厚となっている。
岸田氏は記者会見で、不出馬の理由について、西日本豪雨災害への対応や北朝鮮問題、対米外交などを挙げ「首相中心に取り組みを進めていくことが日本の安定にとって重要だと判断した」と述べた。「いつまでも出馬するのかしないのかを明らかにしないのは無責任だ」とも語った。
不出馬の決断は「24日の朝」と説明。首相とは23日に面会した上で、24日の会見2時間前に電話で不出馬と首相支持を伝えた。「政策集団として一致結束して臨むことが大変重要だ」と述べ、岸田派を首相支持でまとめる考えも示した。
総裁選は、党所属国会議員が1人1票ずつ持つ国会議員票(405票)と、党員らの投票を基に算出される党員票(405票)の計810票で争われる。