【東京五輪】馴染みの食事、言語、時差なし…自国開催に大きな強み - 産経ニュース

メインコンテンツ

【東京五輪】馴染みの食事、言語、時差なし…自国開催に大きな強み

 2020年東京五輪開幕まで2年。競技日程の大枠が固まり、大会マスコットの名前や各競技のチケット価格の概要が発表されるなど、大会の輪郭がくっきり浮かび上がってきた。日本オリンピック委員会(JOC)が掲げる目標は「金メダル30個」。主役であるアスリートは夢舞台へ思いを巡らせ、日々研鑽(けんさん)を積んでいる。(森本利優、宝田将志、田中充、川峯千尋)

 スポーツの国際大会で開催国が強いのは「定説」といえる。五輪も例外ではなく、ブラジルは2016年リオデジャネイロ大会で、金メダルの数を12年ロンドン大会の3個から7個に増やした。08年北京大会を開催した中国は前回アテネ大会から金メダルを19個上積みし51個獲得。2位の米国(36個)に大きく水を空ける断然のトップだった。

 日本にも同様の経験がある。1964年東京大会では、60年ローマ大会の金4個から一気に16個まで伸ばした。国や協賛企業の支援が手厚くなるのはもちろん、食事や言語のストレスがなく、時差調整がいらないなど開催国が享受するメリットは少なくない。今回の「金メダル30個」という大目標は、自国開催ゆえの強気な数字でもある。

 選手にとっては、競技会場やコースを「知っている」ことも強みだ。高温多湿の環境も、考え方次第では日本の味方となり得る。日本陸上連盟は来年9月のマラソン代表選考レースに、五輪本番とほぼ同じコースを使用することを決めた。男女とも2年後のレース日に合わせて都内でマラソンの合宿を実施し、暑熱対策も進める予定という。

 「気温の変化について2年分のデータがとれる。あの頃に吹く南南東、南東の風の影響。ビル風、蒸し暑いか、涼しく思えるものはないか」と強化担当者。ホームの利を生かそうと、対策に余念がない。

 東京五輪効果は選手自身にも及ぶ。力がありながら「引退」が頭をよぎるベテランが現役続行を決め、若い世代も「あわよくば」と出場を狙う。関係者は「選手層が上下に厚くなり、レベルが上がる」と期待する。

 何より大きいのは、自国選手に向けられる圧倒的な応援だろう。フランスの優勝で幕を閉じたサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会でも、開催国ロシアが自国ファンの熱狂的な声援を受け48年ぶりの8強入りを果たした。

 もっとも、大声援は選手の能力を引き出す一方、重圧となることもある。これを踏まえ、競泳日本代表の平井伯昌ヘッドコーチは16年ぶりに日本で開催される8月のパンパシフィック選手権について、「五輪を自国で開催したとき、期待と応援がどれほどのものかというのを味わえるのは、いい心の準備になる」と話している。

ボトムコンテンツ