田村秀男の日曜経済講座

米中貿易戦争の行方 「恐竜」中国直撃のトランプ弾

 中国の膨張を支えてきたのは米国である。1990年代のクリントン政権は、中国をグローバル経済に取り込むとして、世界貿易機関(WTO)に加盟させ、輸出の拡大機会を与えた。以来、歴代政権はこの路線を踏襲し、2008年9月にリーマン・ショックが起きた後は中国の貿易黒字拡大の加速を容認してきた。その結果、どうなったのか、グラフを見よう。

 中国の発券銀行である中国人民銀行は自身が決める基準交換レートによってドルを買い上げ、人民元資金を発行し、国有商業銀行、国有企業、地方政府へと流し込む。生産設備や不動産開発など国内投資が盛んに行われ、経済の高度成長を実現する。最大のドル供給源は米国の対中貿易赤字である。その累積額は人民銀行資産を押し上げ、GDPの拡大と連動することが、グラフでは一目瞭然だ。