日欧EPA発効へ ワインやチーズ安く? 外食産業も期待

 欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)が発効すれば、消費者は欧州産食品の値下げの恩恵を受けられそうだ。ワインやチーズなどに効果が及ぶとみられ、外食産業などでも期待が高まっている。

 ワインは協定発効と同時に輸入関税が撤廃され、一般的な750ミリリットル入りのボトルの場合で最大約94円安くなる。ナチュラルチーズは16年目に3万1千トンの輸入枠が無関税となる。

 高級ブランドのバッグや靴、洋服も安くなる可能性がある。バッグでは最大18%の輸入関税が11年目に撤廃。衣類は最大13・4%の関税が即時撤廃される。

 また輸入関税の引き下げは企業にも恩恵をもたらしそうだ。レストランチェーン、サイゼリヤの堀埜(ほりの)一成社長は「イタリアからワイン、パスタ、チーズを輸入しているが、関税引き下げ、撤廃で、年間数億円の業績押し上げ効果になる」と喜ぶ。EPAを機に「エスカルゴや各種ソースなど、新しい商材を欧州で発掘したい」と意欲的だ。

 また高級スーパーの成城石井は欧州の商品アイテムを増やす方向。すでに欧州での買い付け回数を増やしている。百貨店大手の広報担当者も「自社バイヤーの直接買い付けは値下げが見込める」とし、消費拡大につなげたい考えだ。

 ただし欧州産品の輸入が増えれば特に国内の農林水産業関係者には脅威となる。農林水産省の試算では、協定発効で最大1100億円の生産額減少が見込まれるという。