陸上イージス高性能レーダー、月内選定へ 防衛省内、米2社製で激しい綱引き

 SSRは米本土防衛のため20年にアラスカで運用を始める長距離識別レーダーを基に開発する。付随するデッキハウス(建物)なども採用実績があり、ロッキード側は「早期の運用開始が可能」と売り込む。SSRには富士通、SPY6には三菱電機などが協力するが、生産過程で日本側が関与できる余地はSSRの方が大きいとの評価もある。

 SPY6にこだわる海自幹部は「SPY6は米海軍が採用し、部品調達や整備などの面でメリットがある」と強調する。日本企業関係者も「SSRはまだ開発段階だが、SPY6は生産段階に入っている。能力は実証済みだ」と説明する。小野寺氏は「公平性、公正性を担保し選定作業を行っている」としている。

【用語解説】イージス・アショア

 海上自衛隊のイージス艦に搭載している迎撃ミサイルシステムを陸上に配備したもので、陸上で365日24時間態勢で警戒監視が可能。1千キロ以上の探知距離を持つ。配備候補地は山口、秋田両県で、この2基で日本全土をカバーでき、北朝鮮などによる弾道ミサイル防衛の中核を担うイージス艦の負担軽減にもつながる。