西日本豪雨

安倍晋三首相「被災地のニーズを先取りせよ」 要請前の「プッシュ型支援」強化指示

 平成30年7月豪雨被災者生活支援チーム会合で発言する安倍晋三首相(手前から2人目)=10日午前、首相官邸(春名中撮影)
 平成30年7月豪雨被災者生活支援チーム会合で発言する安倍晋三首相(手前から2人目)=10日午前、首相官邸(春名中撮影)

 政府は10日午前、首相官邸で西日本豪雨に関する「非常災害対策本部会議」の第3回会合を開催した。安倍晋三首相は平成30年度予算の予備費約20億円を活用し、被災地からの要請を待たずに食料やクーラー、仮設トイレなどの物資を送る「プッシュ型支援」を強化するよう指示した。また、道路の復旧を加速させるとともに、コンビニエンスストアなどへの物資輸送車両を緊急車両として扱う考えを示した。

 官邸では各省庁の事務次官級で構成する「被災者生活支援チーム」の初会合も開かれた。首相は「被災地の現場を順次訪問し、被害状況を視察するとともに被災者、被災自治体の要望を伺うことにしている」として、11日に岡山県入りする予定を明らかにした。

 また、支援チームに対し「現場の状況は刻一刻と変化している。大切なことは現場主義を徹底することだ」と強調。「職員を現場に投入するなど、生の情報に基づいて被災地のニーズを先取りし、事務方トップとしてスピーディーに判断し、対策を実行に移していっていただきたい」と述べた。

 一方、首相は官邸で自民党愛媛県国会議員団と面会し、激甚災害の早期指定はじめ、被災者支援や災害復旧などに対する特別交付税配分などの要望書を受け取った。

 菅義偉官房長官も鳥取、島根、岡山、広島、山口5県の中国地方知事会の緊急要望を受けた。

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