バングラデシュはインドより前にトイレ改革に着手し、成功した国の一つだ。2003年に43%だった屋外排泄率を、15年には1%まで減らした。毎年、国の開発予算の4分の1をトイレ設置に使用。特に屋外で用を足すデメリットの周知活動に力を入れた。地元NPO関係者は「トイレだけ作っても意味がなく、教育こそ重要だ」と話す。
インドネシアでは1990年時点で、40%の国民が家庭にトイレを持たなかった。過去には衛生状態の悪さから5万人の死者が出ており、経済的損失は63億ドル(約7000億円)とも推計され、国を挙げたトイレ設置キャンペーンが展開されている。(インド・ガダワリ村 森浩)