クローズアップ科学

あなたも科学者 市民が研究に参加する「シチズンサイエンス」が活況

 国立天文台でも今年、米ハワイのすばる望遠鏡で撮影した写真から、複数の銀河が衝突または接近し、重力の影響を及ぼし合っている事例を探してもらうプロジェクトを始めた。

 市民が専門知識を身に付けた上で参加するケースもある。京大の研究者らが取り組むプロジェクト「みんなで翻刻」では、過去の地震などの災害を記録した古文書のくずし字を市民が解読する。防災や減災の手掛かりを得るのが狙いだ。

 スマホやタブレットを使い、ゲーム感覚でくずし字を学べるアプリを用意。ネット上には参加者同士が交流できる場を設けた。解読結果を互いに検証したり、難しい字は上級者に依頼したりして能力と精度を向上できる。300人以上が参加し、この1年半で約500万字を解読した。

 アプリを開発した国立歴史民俗博物館の橋本雄太助教は「解読結果の一部を専門家が検証したところ、間違いは100字のうち2字の割合だった。文学の研究なら問題かもしれないが、地震研究には十分耐える精度だ」と話す。

資金面も後押し

 研究資金の提供も市民参加の一つだ。宇高氏はネットを通じて一般から資金を募るクラウドファンディングで、新しいサイトの構築費用を得た。

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