クローズアップ科学

あなたも科学者 市民が研究に参加する「シチズンサイエンス」が活況

 京都大の宇高寛子助教は、外来種の巨大ナメクジである「マダラコウラナメクジ」の分布を調べるため、市民の力を借りている。目撃情報をメールやツイッターで報告してもらったところ、2年半で約400件の情報が集まり、北海道や東北、関東に広く生息していることが分かった。

 ただ、課題も見つかった。種の見分け方が難しいことや、報告をメールで行う手間が障壁になっていた。今後は対象を全てのナメクジに広げた上で、報告しやすいウェブサイトを今夏にも公開する計画だ。宇高氏は「新たな種の移入が確認される可能性もある」と期待を寄せる。

銀河を見分ける目

 アマチュア天文家による新天体の発見など、天文学では伝統的に市民が大きな役割を果たしてきた。近年は観測にとどまらず、データ解析にも役割が広がる。

 英オックスフォード大の研究者らが2007年に始めた研究では、ネット上で写真を観察して銀河の形を分類する作業に最初の1年で15万人以上が参加し、5千万件の報告があった。これまでのデータを基に50本以上の論文が発表されている。

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