不審事案に「内部犯行説」?
そんな中、JR東日本の管内では、線路上に障害物が置かれるなど妨害とみられる不審事案が多発し、3月以降の3カ月間で計約410件にのぼっている。
踏切内に植木が置かれていた▽乗務員室扉の内側が損傷した▽発車ベルが持ち去られた-といった被害のほか、JR郡山駅(福島県郡山市)構内では4月、無人車両の車輪止めが外れ、別の車両に衝突した。
JR東日本は、この車両衝突とともに、他の地域で発生した車内トイレ火災、線路上での自転車と列車の衝突事故の計3件について、威力業務妨害罪などに当たる可能性があるとして警察へ被害届を提出した。さらに、同社は防犯カメラを増設するなどして警備を強化している。
それぞれの事案の関係性は不明だが、JR東労組は6月13日の大会宣言の中で「現在、JR東日本管内で列車妨害が多発している」としたうえで「一部マスコミでは…(中略)…内部犯行説も流布している。JR東労組を社会的に抹殺していく狙いをも警戒し、鉄道マンとして、乗客や乗務員の命を脅かす列車妨害を跳ね返さなければならない」との見解を示したようだ。
JR東労組の担当者は「組織固めのため、内部での議論を優先したい。今は外部に対して答えられることはない」と話した。