北海道大樹町のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」は30日早朝、同町の実験場で小型ロケット「MOMO(モモ)」2号機の打ち上げを行ったが、直後に落下して爆発炎上し、失敗した。同社によると、けが人はいないという。
民間企業が単独で開発したロケットでは日本初となる高度100キロ以上の宇宙空間到達を目指したが、昨年7月の初号機に続く2度目の失敗となった。
成功すれば、これまで国主導だった日本の宇宙開発に民間が本格的に参入する節目となるはずだった。
2号機は当初、今年4月に打ち上げる予定だったが、直前に機体のバルブを動かすための窒素ガスに漏れが見つかり延期。機体の設計を一部見直し、今回の打ち上げに臨んでいた。
計画では、打ち上げ約4分後に宇宙空間に到達。その後は地球の重力で落下し、同約7分後に北海道沖の太平洋に着水する予定だった。
MOMOはエタノールと液体酸素を燃料に使う1段式のロケットで、全長10メートル、重量約1トン。重さ20キロの荷物を運ぶことができ、2号機は高知工科大が開発した観測装置などを搭載していた。
同社は元ライブドア社長の堀江貴文氏らが創業。MOMOの技術を生かして超小型衛星用のロケットを開発し、宇宙ビジネスへの参入に向けて平成32年にも打ち上げることを目指していた。
初号機は強い圧力がかかる高度約10キロで機体が破損し、通信が途絶したためエンジンを緊急停止した。機体の強度不足が原因とみられ、改良した2号機で再挑戦した。