働き方改革法が成立 罰則付き残業規制や高プロを導入

参院本会議で働き方改革関連法の採決が行われ賛成多数で可決成立した=29日午前、国会(春名中撮影)
参院本会議で働き方改革関連法の採決が行われ賛成多数で可決成立した=29日午前、国会(春名中撮影)

 安倍晋三政権が今国会の最重要法案と位置付ける働き方改革関連法案は29日午前の参院本会議において、与党などの賛成多数で可決、成立した。法案は、時間外労働(残業)に初の罰則付き上限規制を導入した。さらに正規と非正規の労働者の待遇格差を改善する「同一労働同一賃金」など、労働者を保護する施策を多く盛り込んだ。

 残業上限規制は、日本で目立つ長時間労働の慣行を是正する狙いで、大企業が平成31年4月、中小企業が32年4月から適用される。

 高収入の一部専門職を労働時間規制の対象から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」も創設。適用対象を年収1075万円以上の研究職やコンサルタントに限る。与党は日本維新の会など一部野党と修正協議し、高プロ適用後でも労働者本人の意向で撤回できるようにした。

 立憲民主や国民民主、共産などの野党は、高プロが「長時間労働や過労死を助長する」として法案からの削除を要求してきた。一方、政府は「高プロは多様な働き方の選択肢となる」と理解を求めた。

 28日の参院厚生労働委員会では法案を可決するとともに、高プロの導入にあたって適正な運用を周知徹底し、対象業務を明確に列挙することなどを政府に求める付帯決議も採択した。

 法案では当初、裁量労働制の適用業種拡大も盛り込んでいたが、厚労省の労働時間調査にデータの異常値が多数見つかった影響で、国会提出前に全面削除した。