仏政府 大統領公約の「徴兵制」、16歳国民に一カ月の義務奉仕 軍事側面は後退 民間奉仕に軸足

 徴兵制復活はマクロン氏が昨年春の大統領選で公約。大統領就任後の今年1月、軍幹部を前に実施の決意を示した。背景には2015年以降、国内で相次いだイスラム過激派テロで、実行犯の大半がフランス生まれの移民2世だったことがある。社会で疎外されがちな2世と白人の若者が共同生活を送り、連帯感や国民意識を高めることを狙った。マクロン氏は「国民結束の機会」と述べ、海外派兵や戦力育成が目的ではないと強調していた。

 しかし今月初め、大学生や青年団体など約10組織が日曜紙で、一方的な徴兵制導入に抗議する共同書簡を発表し、「押しつけには反対。奉仕活動は国民が選択できる制度にすべきだ」と訴えた。国会では「軍の負担増大につながる」との懸念も出て、政府は方針修正を迫られたとみられる。

 制度は年間60万~80万人の参加を見込んでおり、年30億ユーロ(約4千億円)かかるとの試算がある。