京都「正論」懇話会の第59回講演会が27日、京都市左京区の国立京都国際会館で行われ、元駐米大使の藤崎一郎氏が「米、中、北朝鮮とどう向き合うか」と題して講演した。
外務官僚を長年務めた経験から、日本が北朝鮮の日本人拉致問題や核・ミサイル問題などを解決していくには「安倍(晋三首相)さんがトランプ米大統領との関係を維持することが重要。韓国や中国との関係も含めて、四方八方外交でいくしかない」と指摘した。
日本の外交方針として北朝鮮には「じたばたせず」の姿勢で、中国には「日中関係は大事だが、中国のやり方はダメだと毅然(きぜん)とした対応を」と忠告した。
また、トランプ大統領が通商施策などで米国優先の姿勢を示す中、「日本は米国といま対立する必要はなく、うまくつきあって(大統領が)変わるのを待った方がいい」と強調した。