サッカーW杯会場で、日本のサポーターが行うことで世界中から脚光を浴びる清掃活動が今回、他国サポーターにも波及するなど、善意の輪が国境を越えて広がっている。
清掃したのは、日本と24日に対戦するセネガルのサポーター。19日の対ポーランド戦後、ポリ袋を手に観客席周辺をきれいにした。
20日のウルグアイ対サウジアラビア戦後も両国のサポーターが清掃活動を実施。ウルグアイのメディア「ovacion」(電子版)は「日本人のアイデアを盗んだわけではないが、(何事に対しても)努力しなければならないことを学んだ」と話す同国サポーターの声を掲載した。
本家の日本代表サポーターが19日のコロンビア戦後に行った清掃活動について、英BBC(電子版)は「チームがコロンビアを吹き飛ばした後、日本のファンもまた、スタジアムの座席をきれいに掃除した」と指摘。その上で、「『サムライ・ブルー』のサポーターたちは良いマナーを守り続けている」と激賞した。
記事では「日本のファンは、掃除とリサイクルの意識が高いのに加え、W杯のようなイベントで清掃活動を行うことで、自分たちの生き方への誇りを示そうとしている」とする大阪大大学院のスコット・ノース教授のコメントが引用された。
日本代表サポーターの清掃活動は前回2014年のブラジル大会でも実施され、注目を浴びた。(浅野英介)