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政府が平成35年度の導入を目指す地上配備型のミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の秋田市への配備について17日、防衛省が初の住民説明会を同市役所で開き、約120人の市民が参加した。
説明会は防衛省が「最適候補地」と位置づける陸上自衛隊新屋演習場から約3キロメートル圏内の町内会や学校、病院関係者を対象とした。住宅地に近いことから反発は強く「なぜ新屋か」「住民の反対を押し切っても配備するのか」「テロが起きたら、どう住民を避難させるのか」といった不満や質問が相次いだ。2時間に渡った説明会は紛糾した。
防衛省側は、米朝首脳会談で北朝鮮の非核化の方針が示されたものの「一朝一夕にはできず、いかなる状況にも万全の備えが必要。運用開始までに4~5年かかる」(五味賢至戦略企画課長)として、イージス・アショアの配備計画を進める方針を改めて強調。全国の自衛隊施設を検証した結果、平坦(へいたん)な土地である新屋演習場を「最適候補地」の一つとし、今年の夏以降に地質測量調査と並行して装備の基本設計に入る意向を示した。「『新屋は狭い』との指摘があるが、1平方キロメートルあれば配備は可能」(五味課長)という。