浪速風

W杯には「奇跡」も「悲劇」もある 日本の優勝だって!?

「マラカナンの悲劇」はワールドカップ(W杯)史上最大の事件とされる。1950年のブラジル大会。当時は1次リーグを勝ち上がった4チームで決勝リーグが行われ、ブラジルはウルグアイとの最終戦に引き分けでも優勝が決まる。後にスーパースターになるペレは9歳だった。

▶「ラジオを聞いていた父親が赤ん坊のように泣き出した。誰か死んだのかと母親に尋ねたら、そうじゃないのよ、ブラジルが負けてしまったの」。実際に自殺者やショック死も出た。ペレは父親に言った。「悲しまないで。いつか僕が優勝させるから」。いかにサッカーが人々を熱狂させるかがわかる。

▶W杯ロシア大会が開幕した。これから1カ月、世界は悲喜こもごものドラマにくぎ付けになる。こんなジョークがある。「日本代表がW杯で優勝したら、日本人がすることは?」「テレビゲームの電源を切る」。優勝予想オッズは251倍だが、ゲームが現実にならないとは限らない。

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