解答乱麻

日大問題にわが身振り返る ジャーナリスト・細川珠生

 大学生といっても教育を受ける立場にあり、指導が必要な立場だ。自分の考えを押し殺してでも、上の者に従うことが、チーム(組織)のためになると、力ずくでも信じこませようとする日頃の教育や指導が、今もまだ、大学という子供たちが育つ場で行われていることにも驚かされるのである。

 日大の問題が最悪なのは、そのような絶対的な指導者が存在する環境に置かれながら、問題があれば個々の学生、つまり子供たち、下の立場の者に責任を押し付けていることだ。

 しかし、それも昨今の政治の状況を見れば、同じようなことをやっており、いうなれば、日本の社会全体が猛省する状況にあるといってもよいだろう。

 子供たちに対して親や教師はもちろんのこと、全ての大人が行うべきことは、子供の手本となるべく行動をすることだ。子供たちが目標にするのは、今の大人たちであるのだ。

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