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第71回カンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」に選ばれた「万引き家族」(8日公開)の是枝裕和監督(56)は6日夜、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見を開いた。受賞作の出来映えを問われると「純粋に演出、スタッフ、役者の調和がよく取れた作品だと褒める声が現地では多かった」と満足そうに語った。
自身が審査員ならパルムドールをどの作品に与えるかという質問に、是枝監督は「カンヌでは毎日取材を受けていたので、他のコンペ作品を何も見ていない。私が見た作品の中では『万引き家族』が一番いい」と茶目っ気たっぷりに話した。
さらに、海外の映画祭に数多く参加してきた是枝監督は、「日本映画は社会問題を描かない」と各国記者にしばしば批評されることに言及。その背景として、「大手配給会社の影響が大きい。企画を出しても『重たいんだよね』とよく言われた。日本映画の幅を狭くしている」と業界のあり方を批判した。