ミュージシャン、伊藤銀次さんが自伝 音楽ジャングルでサバイバル、半世紀の歩み

 このときもう一つの頂点は、杉真理(すぎ・まさみち)さん(64)だったが、杉さんとの縁で31年後、銀次さんは大滝さんと最後の対面を果たせた。

 「水くさいよ。(わが家の)こんな近くで演奏しているのに、連絡をくれないなんて」。平成25年10月27日、東京都内のライブハウスに出ていた銀次さんを大滝さんが訪ねた。

 「ちょうど、杉君の息子さんがドラム奏者として僕のバンドにいた。大滝さんは、彼にも会いたかったに違いない」

 大滝さんは、それから2カ月後の12月30日に亡くなった。

 「虫の知らせだったのかなあ」

ジャングル

 29年に音楽活動45周年の節目を迎えた。

 「45年も音楽を続けるなんて想像もしなかった」

 記念して、自身が関与した録音の足跡を4枚のCDにまとめた「POP FILE 1972-2017」を出した。

 大滝さん、佐野さん、アンさんのほか沢田研二さん(69)、山下久美子さん(59)、松原みきさんらさまざまな名義の曲が並ぶ。長寿バラエティー番組「笑っていいとも!」のテーマソングで銀次さんが作曲した「ウキウキWATCHING」は、自身と杉さん、村田和人(かずひと)さんによる珍しい録音を収めた。

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