倉吉の動物保護施設「アミティエ」に新館完成 大人数の見学など可能に

 鳥取県倉吉市の動物保護施設「人と動物の未来センター・アミティエ」の新館が完成した。「鳥取県動物愛護センター」としての役割を担う施設で、大人数の見学者に対する説明など多目的の使用が可能になった。

 新館は木造平屋建て約180平方メートルで、130人ほどが着席できる集会スペースになっている。見学に訪れた児童・生徒たちに、動物愛護などについて説明するのをはじめ、犬・猫を譲り受けた里親の講習会、隣接のドッグランを併用した犬のしつけ方教室などを開くことにしている。

 アミティエは、公益財団法人動物臨床医学研究所が平成25年、動物愛護活動の拠点として開所。収容動物を管理・譲渡する専門施設が県内になかったため、県と連携して翌年から、殺処分される運命の犬・猫の引き受けを始めた。官民連携で動物愛護に取り組む全国に例のない施設として、今年5月30日までに犬・猫307頭を受け入れ、270頭を里親に譲渡。譲渡率は87・9%で「老衰や病気で死んだ場合以外は譲渡できている」とアミティエ。新館は、さまざまな見学の要望や関連行事などに対応するため、国・県の助成を受けて整備した。

 同研究所の高島一昭所長は「大人数の見学に対応できるようになった。施設を見てもらい、里親も増えてほしい」と話している。

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