激動・朝鮮半島

金正恩氏、平壌にバーガー店誘致を提案? 信頼醸成の一環か CIA分析報告「北朝鮮に早期の非核化の意思なし」

 【ワシントン=黒瀬悦成】米NBCテレビは5月30日、複数の米当局者の話として、中央情報局(CIA)が北朝鮮情勢に関し、金正恩体制がただちに核兵器を放棄する意思はないと結論づける最新の分析報告をまとめていたと伝えた。

 NBCによると、CIAの報告は5月、トランプ大統領が米朝会談の中止を24日に発表する以前に関係者の間で回覧されていた。報告は、トランプ氏が求める「短期間での完全な非核化」に悲観的な見通しを示した上で、「より現実的な短期的目標」として北朝鮮に核計画をこれ以上進展させないように確約させるべきだと指摘した。

 また、北朝鮮は米国との予備的対話の中で在韓米軍の全面撤収を要求してきておらず、首脳会談でも米軍撤収の問題は提起してこないとの見方を示した。

 一方で報告は、金正恩朝鮮労働党委員長が信頼醸成の一環として、米ハンバーガー大手の支店を平壌に展開することを提案してくる可能性があるとした。ファストフードを好物とするトランプ氏へのアピールを図る措置だとしている。

 報告はさらに、金氏がインフラ整備を中心に米国からの限定的な投資の受け入れを提案してくる可能性があるとした。

 また、北朝鮮が核放棄した場合の見返りとして、米国や韓国はインフラ整備に加え農業支援の提供が想定されるとしている。

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