文部科学省は31日、「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)で平成31年度から3年に1度、中学3年全員を対象に英語が導入されるのを前に、課題検証のために実施した予備調査の問題を公表した。「読む・聞く・書く・話す」の4技能を対象とし、範囲は中2までの学習内容で、難易度は英検4級相当。「書く・話す」では日本の生徒の課題とされる発信力を重視した。
今回の調査は5月1日から、文科省が抽出した全国136校の中3約2万人を対象に実施。「読む・聞く・書く」のテストは計45分、「話す」についてはパソコンで動画などを見てから生徒の英会話をマイクで録音する方法で15分程度で行った。録音した解答は文科省の委託を受けた業者が採点する。
文科省は全都道府県、政令指定都市から各2校を抽出し、東京都のみ4校とした。大規模校や特別支援学校、離島の学校などを選び、円滑にテストを実施するための課題を把握する。調査対象校が少ないため正答率は公表しないが、各教育委員会や参加学校には結果を伝える。文科省の担当者は「問題を参考に学校での授業改善に生かしてほしい」としている。