「捜査状況、報道で知ることが多い」世田谷一家殺人事件の遺族講演 京都犯罪被害者支援センター式典で

 犯罪被害者やその家族の支援を行う京都犯罪被害者支援センター(京都市上京区)の設立20周年記念式典が27日、同志社大(同区)で開かれた。平成12年に東京・世田谷区で一家4人が殺害された事件で、被害者の宮沢泰子さんの姉の入江杏さんが講演し、「捜査の状況を報道で知ることが多い。警察には新たな情報があれば被害者や遺族に伝えてほしい」と訴えた。

 同センターは、犯罪被害者らの精神的なケアや裁判の同伴などの支援活動を展開している。式典には関係者約200人が出席し、講演などが行われた。

 講演で入江さんは、事件の捜査を行う警視庁が今月22日に「当時15歳から20代くらいの細身の男」とする新たな犯人像を公表したことについて、「残念ながら遺族には何の説明もない。報道で初めて知った」と述べ、捜査情報を伝えられない遺族の心境を吐露した。

 また、犠牲になっためいとおいが大切にしていたというクマのぬいぐるみを主人公にした絵本を朗読し、「どんなに遠く離れていても、ずっとつながっている」と妹家族への思いを語った。