かながわ美の手帖

現代日本画の進化形 自身を見つめる世界 平塚市美術館「岡村桂三郎展-異境へ-」

【かながわ美の手帖】現代日本画の進化形 自身を見つめる世界 平塚市美術館「岡村桂三郎展-異境へ-」
【かながわ美の手帖】現代日本画の進化形 自身を見つめる世界 平塚市美術館「岡村桂三郎展-異境へ-」
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 規格外の絵で見る者を圧倒する気鋭の日本画家、岡村桂三郎(60)の展覧会「岡村桂三郎展-異境へ-」が平塚市美術館で開かれている。本展覧会のために制作した新作を含む31点を展示。巨大なびょうぶ状の作品を迷路のように配置し、訪れる者を迫力と冥想(めいそう)の異次元の世界に導く展覧会だ。

 ◆巨大びょうぶの異空間

 岡村は絵の大部分を焦げ茶色系の濃淡だけで表現する。会場には巨大なびょうぶ状の作品が並び、薄暗く異様な空間を作り出している。しかし、その異様さはお化け屋敷のような不気味なものではなく、物事を深く考えさせたり、居心地の良さを覚えさせたりするような、落ち着いた性質のものだ。

 岡村の作品は、岩絵の具を使って着色する「日本画」に分類される。ただ、大きさや画風だけでなく、キャンバスの杉板にバーナーを使って焼き色をつける大胆な手法など、全ての要素が規格外。現代日本画の進化形といえそうだ。

 杉板は、大きいものでは高さ約3・5メートルにも及ぶ。1枚の幅は約1・2メートル、厚さも10センチ近くあり、それらをびょうぶ状に連結している。

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