難しいオニテナガ養殖に成功 「甲州鬼えび」、今秋にも「新名物」計画

 今年1月、甲斐市内に作業所を借り、塩水の循環とフィルター、バクテリアで水質を浄化する「閉鎖式循環濾過システム」を3月に完成させた。4月に雌エビの卵から産まれた約1万6500匹の幼生のうち、今月11日の計測で、8割にあたる約1万3400匹が、エビの体型を確認できる5ミリ程度に成育した。秋にはこのうち約1万匹を20センチまで育てるとしている。

 養殖技術に詳しい北里大海洋生命科学部(相模原市南区)の千葉洋明准教授は「オニテナガエビは脱皮した殻、糞(ふん)などの老廃物に敏感で、養殖施設で特に初期段階の成育が難しく、最後まで育つのは3、4割程度」と指摘する。

 今村社長は当面、市場には出荷せず、今秋に温泉地で樹脂製の簡易プールによる釣り堀施設を期間限定で開きたいという。「甲州鬼えび」の名をつけ、客には釣ったエビを4匹で1千円程度で持ち帰ってもらう。反響を見て、エビ焼きの提供など本格的な事業化を判断するという。

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