新垣隆「もう一度スタート地点に…」 映画「蝶の眠り」で音楽監督

 それでも、声を掛けてくれる仕事には真摯(しんし)に向き合ってきた。中でも「蝶の眠り」には特別な思いがある。「20代半ばの頃に将来は映画音楽ができたら良いなという夢を抱いていました。映像と音楽の組み合わせに興味を持っていた」

 本作では遺伝性のアルツハイマー病を宣告される主人公の生き方を描く。新垣は映像を見ながら曲作りに着手。ピアノなどを用いて冒頭から順番に音楽を仕上げた。「映画の中では背景にある本棚なども主人公たちの気持ちを投影するモノになり得る。それと同様に音楽も、気持ちを反映したいという思いで取り組みました」

 桐朋学園大に請われ、葛藤していたときに寄り添ってくれた人たちの思いに応えようと今春から非常勤講師に復帰。現在、精力的に活動を展開している。「自分はやはり音楽をやることしかできないのだと思います」と真っすぐなまなざしで語った。(竹中文)

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