独裁の現職マドゥロ氏再選 経済は「破綻寸前」のベネズエラ 明るい要素は見当たらず

 南米ベネズエラで大統領選の投開票が20日に行われ、反米左翼の現職、マドゥロ氏(55)が再選を果たした。だが、主要野党は公正でないとして選挙をボイコットしており、米国と欧州連合(EU)は選挙結果を承認せず、制裁を強化する見込みだ。独裁色を強めてきたマドゥロ氏だが、政治・経済の混乱を収拾する具体策は示しておらず、国際社会で孤立を深める中でデフォルト(債務不履行)への懸念がさらに強まることになる。(カラカス 住井亨介)

 ■経済

 「破綻寸前」とされるベネズエラ経済は、米国による経済制裁強化(昨年8月)以後、その傾向が加速してきた。

 昨年11月以降「ハイパーインフレーション」(月間インフレ率が50%以上)が続き、今年もこのままなら年率10万%を上回るとみられる。実質国内総生産(GDP)は2014年から5年連続でマイナス成長になる見通しだ。

 対外債務も重くのしかかる。国債と国営ベネズエラ石油(PDVSA)債のほか、実態が不透明な中露との2国間債務を含めると、対外債務は約1500億ドル(約16・6兆円)と推定される。8、10、12月に大型返済を控え、デフォルトの危機が高まる。

 ■国民生活

 「インフレに取り組み、経済を安定化させる。経済のモーターを再び回す」