江戸家小猫が花形演芸大賞金賞 動物物まねの魅力これからも

花形演芸大賞の金賞を受賞した江戸家小猫
花形演芸大賞の金賞を受賞した江戸家小猫

 動物物まねの江戸家小猫が、国立演芸場の平成29年度花形演芸大賞の金賞を受賞した。同演芸場で毎月開かれている花形演芸会の出演者を対象にした賞で、落語、講談、漫才などの若手芸人がレギュラー出演者として競い合う。29年度はレギュラーになって1年目、賞取りを意識していたという小猫は「1年目の受賞は、自分がこの世界でインパクトある存在になるチャンスなので狙っていた。全力を尽くしたパフォーマンスと結果がかみ合った」と喜びを語った。

 小猫は、動物物まねの初代江戸家猫八が曽祖父、俳優としても活躍した三代目猫八が祖父で、四代目猫八を父に持つ。ウグイスやスズムシなどお家芸の鳴きまねのほか、テナガザルや牛の仲間ヌーなど、レパートリーは100種類以上に及ぶ。高校生の時に難病のネフローゼ症候群を発症、約12年間の闘病生活を経て21年、父に入門、24年から落語協会に所属して寄席などで活躍している。

 長く苦しかった闘病中「仕事以外はすべて自分のために時間を使ってくれた」(小猫)という父は、28年、66歳で亡くなった。まだやりたいことがたくさんあったであろう父のためにも、江戸家の芸を継承していかなくてはという思いは強い。受賞は父への恩返しになったが、小猫はその先を見つめる。

 「曲げてはいけない江戸家らしい品といったものがあります。その心構えを守った上で、自分が感じた、動物の鳴き声の魅力をお客さんに伝えたい」(栫井千春)

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