【ワシントン=塩原永久】米交流サイト大手のフェイスブック(FB)は15日、2018年1~3月期に8億6千万件超の不適切な投稿を削除したと発表した。大部分をスパム(迷惑な内容)投稿が占めた。FBに対する利用者の信頼性を高める取り組みとして、初めて公表した不適切な投稿に関する報告書の中で明らかにした。
削除した投稿の内訳は、スパムのほかに、大人の裸体や性的な内容が約2100万件、暴力的な内容が約350万件、ヘイトスピーチ(憎悪表現)が約250万件などだった。
スパムの発信源にもなっている偽アカウントの約5億8300万件を閉鎖した。一定の利用頻度があるアカウントに占める偽アカウントの割合は「3~4%程度」(FB)だった。
FBは主に人工知能(AI)を駆使して不適切な投稿を削除している。スパムは100%をAIで検出して削除できた。また、テロリズム関連の投稿、性的内容については95%以上をAIで削除したが、AIにとって、微妙な言い回しなどの言語表現をもとに、不適切かどうかを判断するのが難しいヘイトスピーチは38%にとどまった。