北朝鮮拉致

横田早紀江さんら、拘束の3米国人解放の北朝鮮に呼びかけ「日本人拉致被害者も解放できるはず」

8日、新宿駅で始まった横田めぐみさんの写真展で拉致被害者の全員救出へ思いを語る母、早紀江さん
8日、新宿駅で始まった横田めぐみさんの写真展で拉致被害者の全員救出へ思いを語る母、早紀江さん

 北朝鮮に拘束中だった米国人3人が解放されたことが9日、明らかになった。日本人拉致問題と背景や経緯は異なるものの、拉致被害者家族は今回の北朝鮮の対応を評価しつつ、全被害者の即時一括帰国への取り組みを強く求めた。

 「3人の米国人を解放できるのであれば、何の落ち度もない日本人拉致被害者も解放できるはずだ」。横田めぐみさん(53)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(82)は北朝鮮にこう呼びかけた。

 3人は北朝鮮に招かれるなどして入国し、スパイや敵対行為の疑いで拘束されていた。一方、日本人拉致被害者は北朝鮮の国家犯罪で強引に拉致され、40年もの間捕らわれている。拉致問題解決に向けた日朝間の交渉は進展の兆しが見えない状況だ。

 早紀江さんは「北朝鮮は、卑劣で見苦しい行動を今すぐやめるべきだ。日本政府も全ての日本人の即時帰国を目指して全力を尽くしてほしい」と訴えた。

 田口八重子さん(62)=同(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(41)は「米朝間の交渉で3人の解放は既定路線ともされていたが、北朝鮮が人権問題にも取り組む姿勢を示したといえる」と前向きに受け止める。北朝鮮は米国の圧力に対し、核・ミサイル問題の進展をカードに交渉を進めつつあるが、飯塚さんは「非核化やミサイル問題に比べ、拉致被害者を帰すことは必ずしも難しくないはずだ。今回の解放と同じ図式は日本にもあてはまるのでは」と指摘した。

 めぐみさんの弟、拓也さん(49)は「米国と北朝鮮の間でどういった交渉がされたのか、背景や意図が不明確だ」と慎重な見方を示しつつ、「3人が無事解放されれば歓迎する。日本人も同じように解放されることを強く希望し、今後を注視したい」と語った。

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