米、イラン向け航空機の輸出許可を取り消しへ 部品供給の日本企業にも影響

 【ワシントン=塩原永久】米政権が8日発表した対イラン経済制裁の再開を受け、米ボーイングなどの航空機のイラン向け輸出許可が取り消される見通しとなった。大型受注が決まっていたボーイング機は、日本製の部品を多数使用しており、日本企業にも影響が広がる可能性がある。

 米財務省によると、90日の猶予期間を経て再開される制裁項目に、航空機のライセンス供与が盛り込まれた。米製部品が使われているボーイングや欧州エアバス機の輸出許可が「取り消される」(ムニューシン財務長官)という。

 米メディアによると、2015年のイラン核合意後の制裁緩和により、16年に国営イラン航空がエアバスやボーイングなどに計200機を発注。80機を受注したボーイングは777型や737型が中心で、ロイター通信によると受注額は計170億ドル(約1兆8000億円)相当。日本製部品の使用比率は型式により異なるが、一部機では2~3割に達するとみられる。

 一方、イラン産原油も制裁対象となるとみられ、原油調達を輸入に頼る日本としては、相場変動を通じた影響も受けそうだ。

 米財務省の発表では、制裁再開までに2段階の猶予期間を設定。90日後(8月6日)に貴金属や鉄鋼・アルミニウムなどの取引が禁止され、180日後(11月4日)にイラン企業との原油取引や、外国金融機関によるイランの銀行との取引に関する制裁が発動されるという。