地中海史からプロレス本まで 奈良・東吉野村唯一の図書館「ルチャ・リブロ」 自然あふれる隠れ家

地中海史からプロレス本まで 奈良・東吉野村唯一の図書館「ルチャ・リブロ」 自然あふれる隠れ家
地中海史からプロレス本まで 奈良・東吉野村唯一の図書館「ルチャ・リブロ」 自然あふれる隠れ家
その他の写真を見る (1/2枚)

 尊王攘夷派の武装集団として知られる「天誅(てんちゅう)組」の記念碑から徒歩徒歩30秒。木立を抜けた先に奈良県東吉野村で唯一の図書館「ルチャ・リブロ」がある。蔵書は歴史、文学、思想、サブカルチャーなどが中心で、すぐそばを流れる川のせせらぎに耳を傾けながら、ゆったりと思索にふけることができる一風変わった図書館だ。(桑島浩任)

体調崩し、落ち着いた先が東吉野村

 正式名称は「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」。単なる図書館としてだけでなく、ラジオ配信や研究会の開催など、研究・思想交流の拠点にもなっている。

 運営するのは、古代地中海史研究者の青木真兵(しんぺい)さん(34)と妻の海青子(みあこ)さん(33)。平成28年4月に兵庫県西宮市から東吉野村に移住し、同6月に自宅兼図書館としてオープンした。

 移住前、真兵さんは関西大学の非常勤講師、海青子さんも図書館司書などとして勤務していた。だが、2人とも体調を崩し「落ち着いたところに引っ越したい」と思っていたとき、知人に誘われて東吉野村を訪れ、移住を決断。真兵さんがかねて抱いていた「自分の言いたいことを言える、しっかりとした足場を持ちたい」という思いを実現させる場として考えついたのが、ルチャ・リブロだった。

来館者にあった本をみつける

 蔵書数は2千冊以上。真兵さんは「自分たちが読んでいいなと思った本を置いている」といい、自らの研究分野である地中海史や趣味のプロレスに関する本や雑誌も多数取りそろえる。さらには娯楽小説や新書、漫画など、居間に設けた自作の本棚にはさまざまなジャンルの本が並ぶ。