近ごろ巷に流行るもの

「卓球熱」高まる、地下街やバー、デイサービスにも

 メダルラッシュにわいた2016(平成28)年のリオデジャネイロ五輪直後は、卓球ブームが起きて新聞やテレビの取材が殺到したが、「今は卓球台を取り合う日もあれば、誰もしていない日もある」とやや落ち着いてきたようだ。

 卓球を高齢者の健康向上につなげようという動きも出ている。JR天満駅近くの「やわらぎ卓球デイサービス」(大阪市北区)では介護予防体操の一環で卓球をカリキュラムに取り入れている。

 「卓球は自分の体力に応じて安全にできる、体を痛めることが少ないスポーツ。目をよく使い、反復運動も多いので、卓球経験のない高齢の方も認知症の予防にいいと思います」

 こう話すのは同所代表で「やわらぎ鍼灸(しんきゅう)整骨院」の院長でもある福田英夫さん(54)。自らも中学生時代から卓球に打ち込んでおり、平成17年に自社ビルを建てた際に「何か卓球を活用できないか」と考え、卓球場を併設したという。

 ここの介護職員3人はいずれも現役の卓球選手。定員は10人で原則65歳以上の人に約90分、卓球を中心に運動指導を行う。最高齢はなんと93歳の女性。「最初は全然ラケットに当たらなかったけど、今は70回くらいラリーが続きます」とうれしそうだ。

会員限定記事会員サービス詳細