教育動向

全国立大で検定と記述式を活用へ 共通テスト

入学後にも必要な能力

 ところで国大協の方針をめぐっては以前、資格・検定試験の配点を最大でも1割弱にするとの一部報道がありました。しかし最終的には先に見た通り、各大学の判断に委ねられています。

 東京大学は、福田裕穂副学長(入試担当)が3月の記者会見で、資格・検定試験のスコア提出は求めるものの、合否判定には使わない考えを表明していました。ただ、これは国大協がガイドラインを公表する前です。

 その東大も、4月から学生の「国際総合力」を伸長させるため、認定制度「Go Global Gateway」を始めました。五つの要素で構成される国際総合力の第1には「コミュニケーション能力」を挙げています。資格・検定試験で問われる4技能が、たとえ入試段階ではそれほど評価されなかったとしても、入学後に必要になってくることは間違いありません。

 記述式も、大学教育で求められる思考力・判断力・表現力が備わっているかどうかを測るものです。配点などに惑わされず、今からしっかりと高校の授業で取り組みたいものです。(筆者:渡辺敦司)

※国立大学協会 「大学入学共通テストの枠組みにおける英語認定試験及び記述式問題の活用に関するガイドライン」の公表について

http://www.janu.jp/news/teigen/20180330-wnew-guideline.html

※文部科学省 大学入試英語成績提供システムへの参加要件を満たしている資格・検定試験とCEFRとの対照表について

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/1402610.htm

【参照】

・中教審答申「第3期教育振興基本計画について」

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/2018/03/08/1402213_01_1.pdf

・筑波大学 4技能外部英語検定試験の推薦入試導入方針について

https://www.tsukuba.ac.jp/admission/undergrad/pdf/undergrad_4ginoukentei_270803.pdf

・東大 国際総合力認定制度「Go Global Gateway」の開始について

https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400079011.pdf

【プロフィル】渡辺敦司 1964年北海道生まれ。横浜国立大学教育学部卒。1990年、教育専門紙「日本教育新聞」記者となり、文部省、進路指導問題などを担当。1998年よりフリー。連載に「『学力』新時代~模索する教育現場から」(時事通信社「内外教育」)など。

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