江藤詩文の世界鉄道旅

香港の観光列車ピーク・トラム(3)運行開始から130周年 5代目の車両に乗り、急勾配を進む7分の鉄道旅

【江藤詩文の世界鉄道旅】香港の観光列車ピーク・トラム(3)運行開始から130周年 5代目の車両に乗り、急勾配を進む7分の鉄道旅
【江藤詩文の世界鉄道旅】香港の観光列車ピーク・トラム(3)運行開始から130周年 5代目の車両に乗り、急勾配を進む7分の鉄道旅
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 運行開始から130周年の歴史を持つ香港最古の公共鉄道「ピーク・トラム」。現在走行している車両は、客席は木製のベンチシートで座席数は95席、25名が立ち乗りで最大120名まで乗車できる。この車両は1989年に導入されたもので、ピーク・トラムの歴史の中で5代目になる。

 1888年に運行を開始した初代は、木製の車両で定員は30名。石炭を燃料に蒸気ボイラーで駆動していた。

 1926年に導入された2代目は、席数が52席に増え、動力が石炭から電気に変わる。

 第二次大戦後の1948年に導入された3代目は、車両が全金属製に。デザインもぐっと近代的になった。席数は62席。

 1959年になると全天候型の全アルミ製車両が登場。客席は72席に増加した。

 創業当時も現在も走行距離は1365m、斜度は4~27度。5代目の車両にはマイクロプロセッサ制御システムが搭載され、現在は片道約7分で走行する。このシステム管理は、鉄道大国でケーブル鉄道も多いスイスの企業が請け負っている。

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