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「キイテ・キサイネ・キラ・キシ」「マイネ・マイネフ・マイ・マシフ」。魔法使いの呪文でもおまじないの言葉でもない。鉄道車両につけられる記号で、その車両の性能や等級、用途を表しているのだ。なかでも注目は「イ」。半世紀以上途絶えていたが、JR西日本とJR九州の豪華寝台列車で復活を遂げた。
国鉄時代からの仕組み
車両の側面や車内の壁面でカタカナと数字を組み合わせた標記をよく見かけるはずだ。大阪環状線に乗れば「モハ323」、特急はるかなら「クロ280」などだが、これには意味がある。「ク」は運転台付き、「モ」はモーター付き、「ハ」は普通車(寝台車ならB寝台)、「ロ」はグリーン車(寝台車ならA寝台)を示す。つまり前者は323系通勤型電車のモーター付き普通車、後者は281系特急型電車の運転台のあるグリーン車を示す。
ディーゼルカーや客車にもそれぞれの記号が存在する。国鉄時代からの仕組みで、JR移行後も一部を除いて継承されている。