東電元社員、地震予測「考慮せざるを得ない」 「根拠不明確」から転換 東電強制起訴公判

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された同社元会長、勝俣恒久被告(78)ら旧経営陣3被告の第8回公判が24日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。東電で津波の試算を担当する部署の責任者だった元社員が、政府の地震予測「長期評価」について平成20年2月には「考慮せざるを得ない」と考えていたことを明らかにした。検察官役の指定弁護士の尋問に答えた。

 「マグニチュード8級の津波地震が30年以内に20%程度の確率で起きる」とする長期評価は「地震学的な根拠が明確でなく(扱いが)悩ましかった」と説明。だが、20年2月、安全審査にも関わった専門家が「長期評価を考慮すべきだ」と意見したため「審判がNGと言ったので(社内を)説得しないといけないと思った」と話した。

 また長期評価を考慮した場合、津波が従来想定していた高さを超えるのは「120%分かっていた」と証言。同年3月に、最大15・7メートルの津波が原発の敷地を襲うと試算結果が出た際は「考えていたよりかなり高いなと驚いた」という。その上で、「(事故が)想定外だったと無邪気にはいえない」と振り返った。

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