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兵庫県が一般職の全職員約5800人に対し、北朝鮮による拉致被害者救出を祈るシンボル「ブルーリボンバッジ」を配布したことが20日、分かった。着用の義務はないが、すでに多くの職員が身に着けて業務している。支援組織「救う会」によると、都道府県庁レベルで全職員にバッジを配布したのは全国で初めてという。
今年3月、すでに全職員約750人がバッジを着用している但陽信用金庫(同県加古川市)が同様の取り組みを広げようと、県にバッジ約6千個を寄贈。県が不足分を追加購入し、再任用職員らの分を含む計6700個を配布した上で、任意での着用を依頼するメールを全職員に送信した。
県内の神戸市長田区には、拉致被害者の有本恵子さん(58)=拉致当時(23)=の両親、明弘さん(89)と嘉代子さん(92)が在住している。嘉代子さんに着けてもらったブルーリボンを使っている井戸敏三知事は「職員が着用することで、恵子さんを『戻せ』という意思表示をしたい」と話している。
但陽信金は昨年11月以降、姫路市など営業エリア5市5町の自治体にもバッジを配布した。担当者は「拉致問題への関心を高め、風化させてはならないという思いを示した」としている。
「ブルーリボンを着けていただき、拉致解決への意思を示してもらえるのは本当にありがたいこと」