がん治療と仕事の両立に、多くの企業が取り組んでいる。特に、がんと関わりの深い企業の取り組みは熱心だ。4月からは、がん治療をする主治医が産業医などと連携し、両立を視野に治療計画を作ると診療報酬もつくようになった。ますます、きめ細かい取り組みが求められている。(津川綾子、佐藤好美)
お互いさまだから
がん保険を販売する「アフラック生命保険」(東京都新宿区)は昨年12月、がんを経験した社員が、治療の悩みや仕事との両立に関する情報を共有する社内組織「オールリボンズ」を立ち上げた。参加者は20~50代の社員13人。悩みや経験を共有し、新たに罹患(りかん)した社員も支える「ピアサポート」の場だ。ピアサポートは、同じような立場の人同士がサポートし合うという意味で、近年、さまざまな場面で使われている。