JR四国、新型ディーゼル特急車両4両を製造へ

 JR四国は、平成30年度の事業計画を発表した。32年度までの中期経営計画の2年目にあたり、安全・安心の確保、収益の拡大、支援措置などを活用した設備投資などの着実な実施を3本柱として、財政基盤の安定化と収益基盤の強化に向けた取り組みを推進するとしている。

 収支計画では、今秋にJR高松駅前にオープン予定の宿泊特化型ホテル事業など鉄道事業以外にも積極的に取り組むものの、鉄道車両や設備の老朽化対策などを進めるため、経常利益は15億円の赤字を見込んでいる。赤字想定は3年連続となる。

 設備投資では、通信網の光ケーブル化など老朽化した設備の取り換えや、安全輸送対策として「PCマクラギ」化などの軌道強化に取り組む。車両関係では、老朽化車両のメンテナンスを進め運転寿命の延伸を図る。

 同社ではディーゼルの主力車両2000系の後継として、車体傾斜に従来の振り子方式にかえて空気バネ方式を採用した2600系を新たに製造し、昨年12月から高徳線の特急「うずしお」として営業運転を始めた。

 しかし、空気バネ方式では山間部を走りカーブが多い土讃線での運用が難しいことが判明していた。このため、新年度は土讃線でも走行可能な振り子方式に戻した新型ディーゼル特急車両4両を新たに製造する。

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