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ほんのり小麦色に細長いシルエット。口に入ると、ふんわりとした食感。コッペパンが空前のブームだ。東京や大阪では専門店ができるほど。ピーナツバターやあんこ、焼きそばはもちろん、アボカドシュリンプなどおしゃれな具材を取りそろえる店もある。中高年は給食の郷愁に誘われ、若い世代はレトロでかわいいパンを気に入って、広い年代に受け入れられている。(木村郁子)
日本生まれ?
諸説あるが、コッペパンは「日本生まれ」の可能性が高いという。名前の由来は、フランス語の「切られた」を意味する「クーペ」。
現在のコッペパンブームの先駆けは、今年創業70年を迎えた「福田パン」(本店・盛岡市長田町)にあるようだ。中に塗る「スプレッド」を多彩に用意し、好きなものをオーダーでき、塗り方まで指定できる。同店で修業したパン職人が、東京や大阪で店を開いたことによって、コッペパンブームに火が付いた-ともいわれている。
大阪市北区の大丸梅田店に2月末、期間限定でオープンした「やわらかシロコッペ」は、全国に喫茶店を展開している「コメダ」(名古屋市東区)のコッペパン専門店。パンの鮮度を保つために店でカットし、中の具材を挟み込んで仕上げる。自家配合された良質な小麦粉を用い、じっくりと低温発酵させ、低温で焼き上げるため、柔らかさと白さが際立つ。定番のあんバターをはじめ、ポークタマゴ、ポテトサラダなど約20種。
「1日1500から2500本を売り上げます。リーズナブルで食べ応えのある大きさ。普段百貨店に来ない男性の需要も多い」と、大丸梅田店で総菜・レストランを担当する林克己さん。