宮家邦彦のWorld Watch

「欧州の天地は複雑怪奇」今も昔も変わっていないのか

 今欧州は一体どうなっているのか。ソ連からロシアに代わっても帝国意識の消えないモスクワと、その無言の脅威を24時間感じる東欧と、東欧とは距離を置きつつロシアとの間合いを計る大陸西欧、さらには大陸全体の均衡維持を画策する海洋西欧という4つの勢力が相互に牽制(けんせい)しつつ自国利益の最大化を図っている。昔日本に「欧州の天地は複雑怪奇」と述べて総辞職した内閣があった。今も昔も、欧州は変わっていないのか。

【プロフィル】宮家邦彦

 みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。