【宮家邦彦のWorld Watch】「欧州の天地は複雑怪奇」今も昔も変わっていないのか(1/4ページ) - 産経ニュース

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宮家邦彦のWorld Watch

「欧州の天地は複雑怪奇」今も昔も変わっていないのか

 この原稿は欧州発帰国便で書いている。出張先はリトアニア、ロシア、オランダの3カ国。今回は久しぶりの欧州大陸で考えたことを書こう。

 まずはかの杉原千畝(ちうね)が「命のビザ」を発行したリトアニア。14世紀、この国はバルト海から黒海まで、現在のベラルーシ・ウクライナ全域とポーランド・ロシアの一部に跨(またが)る大公国だった。その後スウェーデン、ポーランドに翻弄され、18世紀にロシア領となる。ロシア革命後1918年に独立したが、独ソ不可侵条約でソ連に編入され、独立を回復したのは91年のことだ。人口は280万人だが、北大西洋条約機構(NATO)・欧州連合(EU)加盟国でユーロ圏という西側志向の強いカトリックの小国。首都ビリニュスの美しい旧市街と近郊の杉原記念館だけでも一見の価値はあるだろう。

 ここからモスクワまでは飛行機で1時間半。今回はロシア国防省が主催する国際安全保障会議に招待された。安保会議といえば、欧州ではミュンヘン会議、アジアではシャングリラ会議が有名だ。ロシアもこれらに対抗したのか、今年で開催は7回目という。