対中優位の確保に腰上げた米国
金正恩朝鮮労働党委員長が米朝会談に先立ち、急遽(きゅうきょ)北京を訪問し習近平国家主席と会談した。中国側の発表によれば、北朝鮮は朝鮮半島の非核化に条件付きで賛成し、段階的に実現することで合意したとされる。
この動きは、最近とみに強まりつつある米国の対中警戒心を意識したうえでの中国の演出のように感じられる。中国が真の非核化に向けて北朝鮮にプレッシャーをかけるのか、はたまた現状維持を企図して北朝鮮をかばうのかは、米国の決意と同盟国・日本や国際社会の結束次第ということだろう。