注目の26日の会見で「プレゼントの中身は?」と問う記者に、勝田氏は調子を合わせた。
「プレゼントもう行く? じゃ、やろっか」
こんな調子で野村不動産への特別指導実施を発表した。特別指導は同社の社員が過労自殺したことを受けたとされる措置だった。
ただ、勝田氏は衆院厚労委で、12月1日の「プレゼント」発言について「特定のことを念頭に置いていない」と繰り返した。26日の「プレゼントもう行く?」発言も「軽率」の一言で済まし、あくまで記者がプレゼントの中身を聞いたことに対する「悪ノリ」だったという認識を示した。
「相手を罰することをプレゼントと称するのは非常に不謹慎だ」「軽薄な発言に言葉を失う」「全然、反省していない」。過労死の遺族が傍聴席で見守る中、野党議員はそろって失言を非難した。質問に立たなかった与党議員は顔をしかめるばかりだった。
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勝田氏は約3時間の質疑を終え、表情を崩さず、無言で永田町を後にした。だが、恫喝まがいの発言は、いつでも行政処分ができる絶大な権限を持っている-というおごりともいえる本音がのぞく。自民党ベテラン議員はこう明かす。「実は働き方改革関連法案の施行を見据え、各地の労働基準監督署が監督・指導に相次いで入っている。企業からは悲鳴が上がっている」