大阪観光局の推計によると、平成29年に大阪を訪れた外国人は前年比約18%増の約1111万人。伸び率では東京(約14%増の約1326万人)を上回った。平成23年に大阪を訪れた外国人は約158万人だったから、6年で7倍になり、大台を突破した計算になる。
国別では、中国が約402万人(約36%)を占め、韓国の約241万人(約22%)が続くが、増加率では韓国が前年比約53%増と急増。さらに、韓国人の訪問地別では、東京(約153万人)を抜いて大阪がトップに立った。
「訪日外国人のうち約87%が観光客」(観光庁)というから、大阪で韓国人観光客が目立ってきたのもうなずける。
LCCが急増、近くて安く行けるOSAKA
大阪を訪れる外国人が急増している背景には、円安という追い風とLCC(格安航空会社)の増便が挙げられる。
関西国際空港を運営する「関西エアポート」によると。昨年の冬期ダイヤ(昨年10月〜今年3月)の関空発着の国際定期旅客便は週1220便。うち4割近い週481便をLCCが占め、ともに過去最高を記録した。6年前と比較すると、関空発着の国際便が約2倍に拡大した一方で、LCCだけを見れば実に10倍以上に達している。
特に顕著なのが、仁川(インチョン)など韓国国内4空港と関空を結ぶLCCの拡充で、昨年冬期ダイヤでも全定期便の約7割にあたる週251便がLCCとなった。これは、成田空港や羽田空港を結ぶ韓国路線LCCの便数を合計しても倍以上の数字で、関空に乗り入れしている他路線LCCに比べても際だっている。